チラシを作ろう(その1&その2&その3)

 見栄えの良いチラシの作成はデザイン・描画力・表現力を必要とすることから難しいのですが、公開されているイラストとワードの基本機能であるオートシェイプとアート文字を使うことで驚くほど綺麗なチラシを作ることが出来ます。 この内容は中級者レベルに相当しますが、年賀状、暑中見舞い、回覧板、同窓会案内状作成など多くのことに役立ちますので、予習ー講習会受講ー復習のステップでしっかり勉強しましょう。 
 ITふたば会のチラシをサンプルとして進めて行きますので、文章入力がまだ速くない方は自宅でITふたば会のチラシに書かれている文章(文字)をワードに入力し、フロッピーに保存したものを持参して、コピー&ペースト対応による講座のスムーズな進捗に協力して下さい。尚、5回に亘る講習であることから毎回作成する内容の保存、且つ、自宅での追加入力のためにもフロッピーを必要とします。また、5回に亘る講座ですが、途中からでも受講可能なように前回までの進捗チラシを毎回準備してきますので安心して参加して下さい。

  1. ITふたば会のチラシの構成を読む
    1. ITふたば会のチラシを表示する----------ここをクリック
    2. 一番目を惹く虹の上で右クリック
      1. 図のショートカットメニューが表示されたでしょうか?-------マウスが動くと目的のショートカットメニューが表示されません(マウス操作の基本練習が必要です)
      2. 図の書式設定をクリック→サイズタブをクリック→原型のサイズと倍率に注目
      3. これは独自に描画したもの、もしくは、Microsoft Officeクリップアートを利用・拡大表示したものと思われます。----------キャンセルをクリックして図の書式ダイアログボックス表示を消す
    3. パソコン勉強会の文字上で右クリック
      1. ワ−ドアートのショートカットメニューとワードアートのツールバーが表示されたと思います。このように調べたい(何かをしたい)対象の上で右クリックすると、対象となっているものを編集することが出来るショートカットメニューが表示される便利な機能です。これはエクセルでもインターネットでも有効ですから、操作方法に迷った時はすかさず右クリック、『困ったときの右クリック』として覚えて下さい。
      2. この文字がワードアートで作られていることが判りましたね。これは年賀状作成でも皆さん良くご存知のものです。
    4. 無料だよ!をクリック、そのあと、周囲の外枠線をクリックして点線集合外枠にしてからその線の上で右クリック
      1. オートシェイプのショートカットメニュが表示されたことで、これはオートシェイプの星とリボンの中から横巻紙を使っていることが判ります。
      2. クリックして斜線外枠が表示された場合は、その斜線上をもう一度クリックして点線集合外枠にすることを覚えて下さい。この状態はオートシェイプ全体が選択されたことを意味しますから、この状態のままでフォントサイズや色といった書式を変えることが出来ます(通常行う文字列選択不要)。
    5. 表の上で右クリック
      1. 問題なく表のショートカットメニューが表示されたと思います。
      2. 文字の配置とか罫線の使い方に工夫が見られますが、これは作表段階で練習しましょう。
    6. 他の文字・絵についても同じ要領で確認してみましょう
    7. まとめ
      このチラシは『クリップアート、ワードアート、オートシェイプ、表』によって作成されているものと考えられ、それらは、いずれも年賀状作成講座等で勉強済みのものですから大きな年賀状を作ると考えれば良いだけです。
      年賀状作成で一番頭を悩ませること、それは図案。チラシの場合も同様ですが、Microsoft Office Onlineホームページでは膨大な量のクリップアートを提供していますので、それを利用する方法から説明していきます。

  2. オンラインクリップアートの入手方法

    講習会では予め準備したものを使いますが、今後のために入手方法を説明します。ただし、この部分は会場のパソコンでは実行してはならないことになっていることから会場で演習出来ませんので、各自この手順書に基づき自習しておいて下さい。

    1. Microsoft Office Onlineホームページを開く------ここをクリック
    2. クリップ アートとメディア カテゴリの参照の中から目的の分類を選ぶ
    3. 例えば、自然を選択したものが下記
    4. 欲しい図柄の下の□にチェックを入れる(分類項目を変えて、連続で何個でも選択可能)
    5. 選択した図柄の数の表示   
    6. 選択が完了したなら、上記の『アイテムのダウンロード』をクリックする
    7. Officeのバージョン選択
    8. ファイルのダウンロード ダイアログボックスが表示される。保存をクリック。
    9. 保存場所に『デスクトップを選んで、保存』、ファイル名は自動表示のまま。
    10. ダウンロードの完了。 閉じる。
    11. 表示画面を全て最小化し、デスクトップが見えるようにする
    12. 下記アイコンをダブルクリック (98では拡張子が .cilのようです)   
    13. 既存のファイルへの取り込みが行われる(下記はOfficeXPの場合の表示状態)
    14. デストップに残った『ClipArt.mpf』を削除する
    15. 取り込んだクリップアートの所在場所
      1. Word2002以上の場合は、クリップオーガナイザ→ダウンロード済みクリップ
      2. Word2002以前の場合は、クリップアート→ダウンロードクリップ
      3. 取り込んだクリップアートは自動的に複数の分類にも重複振り分けが行われます
    16. クリップアートの使い方は覚えていますか? ワードを起動させておいてドラッグ&ドロップするだけです。拡大・縮小も練習しておきましょう。 尚、クリップアートは拡大しても画質劣化が少ない特徴がありますので、以前勉強した『クリップアートを加工する』を思い出して、自分だけのクリップアートとして利用するのも面白いと思います。

  3. 背景の取り込み
    1. ワード、A4,縦、余白最小設定
    2. Enterを続けて何度も押して、段落記号をページ下近くまで表示させておく(表やテキストを任の位置に挿入しやすくする工夫です)
    3. 挿入[メニュー]→図→ファイルから→デスクトップ→IMGファイル→haikei1.wmf→挿入
      (各自のパソコンの場合は、挿入→図→クリップアートから行う)
    4. 図のツールバーのテキストの折り返しから『背面』を選択
      (背面を選択しておかないと、オートシェイプ作図が出来ません)
    5. 挿入された図を用紙一杯に広げる(四隅の白○をドラッグ)

      Word2002以上の場合は、図形キャンバス機能をOFFにしておいたほうが煩わしくありません。ツール→オプション→全般タブ→『オートシェイプ挿入時、自動的に新しい描画キャンバスを作成する』をOFFにする。



  4. アート文字の挿入(初めての人はここを開いてsample2に追加していきましょう)
    1. 挿入[メニュー]→図→ワードアート(図形描画ツールバーの傾いたAクリックが早道)
    2. ワードアートギャラリー、左端、上から2番目を選択
    3. 入力:パソコン勉強会、フォント:HG創英角ホップ体、サイズ:66
    4. ワードアートツールバー→ワードアートの書式設定→色と線[タブ]
    5. 塗りつぶし色:濃い茶色、線の色:薄い茶色、OK
    6. 黄色いひし形を少し左に動かす、文字位置をページ上部に移動する
    7. 続けて、会場と開催日(H17年度前期開催分)を入力---書式は各自、好みのもので

  5. 表の挿入

    このチラシの最も重要な情報であるだけでなく、この表に合わせて残りの情報の大きさ位置を決めることになることから、先に表を作成します。

    1. 表を挿入するだいたいの行頭(段落記号)にマウスポインタを置く
    2. 罫線[メニュー]→挿入→表→列:7、行:5
    3. 自動調整オプションの中の『文字列の幅に合わせる』にチェックを入れる→OK
    4. 表全体を選択(方法A:表左上の四角をクリック、方法B:左上から右下までドラッグ、方法C:左上セルをクリック 次にShiftキーを押しながら右下セルをクリック)
    5. 罫線[メニュー]→罫線を引く→罫線ツールバーの線の種類から2本線を選択→ついでに罫線の色を青に設定しておく→格子から格子を選択(表全体の罫線が2本線になる)
    6. データー入力:日付を除く最初の行列のみ入力。入力データーに合わせてセル幅は自動拡張します。
      注意:『入力後のEnterは数値確定の一度押し、もしくは押さずに、マウスや移動方向キーでセル移動する』。2度目のEnterキーを押すと改行になり、セルが広がる。
    7. 右側の日付挿入欄を分割する
      罫線ツールバーの線の種類から1本線を選択→左端の『罫線を引く』をクリック
    8. 分割するセルの中央付近を上からしたにドラッグする(余程斜めにしないかぎり、グリッドが効いていますので真っ直ぐに、中央に線を引くことが出来ます。尚、消したい時は、消しゴムボタンをクリックしてから該当線をなぞって下さい。)
    9. 日付入力。日付は半角数値を使用する。
    10. 文字位置調整
      通常行う方法で可能ですから好みの設定を行って下さい。ここで、迷うのは均等割り付けだと思います。ツールバーに追加しておくと便利ですが(ユーザー設定から)、覚えていない人は 書式[メニュー]→均等割付から行って下さい。ただし、文字列全体を選択して行うと、定員の数値部分が間が抜けた表示になることから、会場名のみを選択し、列内の最大文字数(この場合は8文字)への割付を行うとサンプルのようなバランスの良い表示になります。
    11. 列幅の調整(幅調整が必要な場合)
      対象となる列全体を選択→選択されたセルの上で右クリック→表のプロパティーをクリック
      列タブをクリック→幅を指定する→▲をクリックして数値を増減する→OKを押して、文字の収まり状態を確認する→望む状態に収まるまで繰り返す
      行高さを変更する場合は、行タブを選んで上記と同じ要領で高さを指定する。


  6. オートシェイプを使って文字を書く(初めての人はここを開いてsample3に追加していきましょう)

    オートシェイプを使って色んな形を描き、その中へ文字を書き入れることは年賀状でおなじみの方法ですが、丸や星形や吹き出しと云った形だけでなく『紙面上のレイアウトの自由さ』と言う面でも便利なものですので、是非マスターして下さい。
    サンプルチラシの文章は各自で工夫して打ち込んで戴く事にして、ここではオートシェイプ文字を書くポイントを説明します。

    1. オートシェイプ上で右クリック→テキストの追加クリックで始めて文字書き込み可能になる
    2. オートシェイプの外枠の状態に注目。斜線状態は単にオートシェイプがアクティブになっているだけ。その斜線をクリックすると点集合枠状態に変わり、オートシェイプ全体が範囲選択された状態を意味し、文字列を選択した場合と同様にフォント色・サイズ・行間等の設定が可能になる。
    3. 外枠線上を右クリックすると、ショートカットメニューが表示されるが、線が細いために矢印十字マークを表示させ難い。オートシェイプ上を一度クリックして外枠を表示させれば、その太い外枠上で右クリックが可能になる。
    4. オ−トシェイプの中の行間隔は1文字。この行間調整は段落書式で行う。
      斜線外枠表示→書式[メニュー]→段落→インデントと行間隔タブ→間隔→行間→固定値→フォントサイズより少し大きめの数値を選ぶ
      1行文字の位置調整(オートシェイプ高さ方向の中央に配置する)もこの方法で可能です。(もしくは、オートシェイプの書式設定ダイアログボックスのテキストボックスタブで行う)
    5. 外枠線の消去(隠し)は筆マークアイコンから線なしを選ぶ
    6. 背景を透かして見える状態にするには、ペンキ缶マークアイコンから塗りつぶしなしを選ぶ
    7. オ−トシェイプの重なり順番の変更は、図形の調整→順序→最前面、最背面等で行う
    8. オートシェイプ間の位置固定は、複数オートシェイプを一つのオートシェイプにグループ化することで行う。Ctrlキーを押しながらグループ化対象オートシェイプを選択→図形の調整→グループ化。
    9. オートシェイプの中で、色んなデザイン・配置の文字列を使いたい場合は、別のオートシェイプを重ねて、枠なし・塗りつぶしなしで使用する。何個でも重ねることが出来る。
    10. 位置の微調整を必要とする場合は、グリッドを外す。図形の調整→グリッド→グリッドなしを選択(word2002以上では、『描画オブジェクトをグリッド線に合わせる』のチェックを外す)

      このチラシを作成するには以上の知識があれば充分です。ITふたば会のチラシをサンプルとしながら、皆さん独自のチラシを作ってみましょう。

  7. クリップアートを追加する

    図柄は背景しか取り入れていませんから、このままでは寂しいですね。デスクトップのIMGフォルダーに幾つかクリップアートを準備していますので、皆さんのアイディアでこのチラシを華やかなものにしてみて下さい。
    取り込み方法は3項の背景の取り込みと同じですが、幾つかポイントを説明しておきます。

    1. テキストの折り返しの初期設定を変更しておかないと『行内』取り込みとなり、大きくレイアウトが崩れるばかりか、そのままでは移動できなく不便ですので設定を変えておきましょう。
      ツール[メニュー]→オプション→編修と日本語入力[タブ]→図を貼付け/挿入する位置→▼をクリックして『四角』を選択→OK

      尚、この操作が慣れている人で、背面や前面に取り込むことが明確な場合は、ここの設定を変えてから挿入を行うとレイアウト崩れが発生しないので便利です。
    2. 挿入ボタンを押してクリップアートが取り込まれる位置は、クリックした部分の段落の先頭(行頭)位置です。何も意識せずにやるとページ先頭に取り込まれて、移動するのに手間取りますから、最初に取り込みたい位置(段落内であればどこでも良い)をクリックしておいてから、挿入の手順に着手して下さい。尚、3項2で『Enterキーを押して、段落記号をページ後半まで表示させておく』としたのはそのためです。
    3. 表の中に移動すると、セルが自動的に拡大して表が大きく崩れますが、テキストの折り返しから背面を選択することで、表は元に戻りますので安心して下さい。
    4. 既に配置されているクリップアートやオートシェイプの近くに新たに取り込んだ場合は、これらのレイアウトが崩れますが、取り込んだクリップアートを移動したり、テキストの折り返しから背面や前面を選ぶことでレイアウトは元に戻りますので、慌てないで下さい。
    5. 完成サンプル  ここをクリック